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デザインの良し悪しはヒヤリングで決まる。ヒヤリングができれば自分の好きなデザインもできる。

ヤッホー! 山と森が好きなアートディレクターの北住です。

良いデザインってなんだと思いますか?

  • クールなビジュアル
  • 美しいタイポグラフィ
  • 可愛い装飾
  • インパクトのあるキャッチコピー

などなど

どれも間違っていないと思いますが、僕が思う良いデザインとは、クライアントに何かしらの利益を産み出すものであると考えています。

利益とは売上だけでなく、イメージ向上だったり、たくさんの人に知ってもらうことだったり、問い合わせを増やすことだったり色々な利益があります。

僕もデザイナーになりたての頃は格好いいデザイン(自分の中で)を作って、よくクライアントからやり直しを受けていました。今思えばよくわかるのですが、パッとみた格好良さだけでクライアントの利益を産むものではなかったからです。利益を産み出さないものにクライアントは絶対お金を払いません。利益を産み出せないデザインは、いくら格好いいビジュアルでも良いデザインではありません。

そこで僕はデザインをする前にいつもクライアントに色々な質問をしています。

そんな事を言うとクライアントの要望ばかりのダサいデザインにならないの?と良く聞かれますが、しっかりヒヤリングし、クライアントの利益を明確にすることが逆にデザイナーが本来作りたいと思っている格好いいビジュアルをクライアントに受け入れてもらえることに繋がると思っています。

目的は?

商品告知、来店促進、ブランド向上、リクルートなどなど広告物をつくる目的を明確にしておきます。これがデザインをする上でのゴールです。目的によって以下の質問項目の内容が決まってきます。

逆に言うと、ここで躓くとデザインは失敗します。完成した後で「何か違う」と言われてしまう可能性も。なのでクライアントと目的をしっかり共有しておきましょう。

ターゲットは?

「老若男女みんなに買ってもらいたい」なんて言ってきたクライアントにはお説教しましょう。ターゲティングの重要性が浸透してきましたので、最近では減ってきましたがこのようなことを言われるクライアントもいます。

誰に向けてPRするのかを明確にすればするほど尖った広告表現が可能になると思います。例えばターゲットをあえて明確にしない(老若男女みんなに平等に告知する必要のある)行政関係の広告物は面白い表現をしたものが少ないですよね。

反対に一般企業の広告物はターゲットを明確にしているので尖った広告表現が多いです。某炭酸飲料のCMなんか結構飛び抜けた表現をしていますよね。

告知する媒体は?

チラシ、パンフレット、WEBサイトなど様々な告知媒体がありますが、目的・ターゲットに合わせたものを選びましょう。

いきなり「チラシ作りたいんだけど」と依頼されることもありますがそれは危険です。目的やターゲティングがされずに選んだ媒体は効果が薄いです。ターゲットがその媒体を見ていない可能性が高いからです。

もしクライアントが媒体選びを間違っていたら、軌道修正してあげることが大事です。そのような気遣いがクライアントからの信頼を得るキッカケにもなります。

配布先は?

チラシやパンフなどの印刷物ならどんな風に配布する予定なのかを聞いてください。手渡しなのか、ラックに置かれるのか、テーブルに平置きされるかなどなど。手渡しなら当然渡す人が内容を説明するので内容を細かく記載しなくて済むかもしれません。ラックに設置なら紙面の上部1/5ほどしか見えないので、その部分にキャッチコピーをレイアウトするなどの工夫が必要です。

配布時期、公開時期は?

広告物は野菜や果物と一緒で新鮮さが命です。その時期にあった表現が好ましいです。例えば、冬に発売するチョコレートなら夏に発売するものとは当然違う表現になりますし、オリンピックイヤーならスポーツに絡めたコンセプトなど配布時期の季節にあわせた色使いや時事ネタを絡めた表現を考えることも重要です。

最後に

ケースバイケースでヒヤリングする内容は変わってきたり、クライアントともっと深く情報の共有化を行いますが、まずはこれくらい質問するところから始めてみませんか。目的などの情報を共有化することで利益が産み出せ、かつ格好いいデザインができると思います。