会社やブランドの顔になる「オリジナルロゴ」。自分で作ることができるなら苦労しないですが、多くの方はそう上手くはいかないですよね。かくいう筆者(マッキー)もその1人。「そうだ、どこかに作ってもらおう!」と思って調べてみても、たくさんの制作会社が出てきてお値段もピンキリ。「一体どこに依頼すればいいんだぁ!!」と頭を抱える日々から脱出するため、アートディレクター/デザイナーの北住尚己さんに直接聞いてみました!
インタビューする人:マッキー
三重県いなべ市生まれ、いなべ市育ちの28歳。本業はキャンプ場スタッフ。エコムクリエーションのみなさんと接するうちに、デザインに興味を持ち、このインタビューを企画させてもらった。好きなことはコーヒー&キャンプ。嫌いな食べ物はしめじ。
インタビューされる人 北住尚己 / Kitazumi Naoki
三重県菰野町生まれ、菰野町育ちの42歳。本業のデザインだけでなく、週イチで森の幼稚園の先生もこなす野遊び系デザイナー。今回のインタビュアーであるマッキーに師事し、キャンプスキルを日々高めている。好きなことはコーヒー&キャンプ(仲良しか!)。蕎麦アレルギー。
マッキー:今回のインタビューをお願いしたきっかけなんですが、実は自分のオリジナルロゴが欲しくなったんです。僕は趣味がキャンプなので、自分のキャンプ道具にオリジナルステッカーを貼れたらかっこいいだろうなーって夢見てます(笑)
しかし、悲しいことに僕は絵心が皆無。そこでロゴ制作を依頼しようと思ったんですけど、いろんな制作会社があってどこに依頼すればいいかわかりません。
北住:「ロゴを作りたい!」と思い立っても、依頼先を選ぶのは案外難しいもの。特に、僕らのように普段からデザインに慣れ親しんでいる立場の人ならまだしも、あまり知識がないマッキーは尚更大変かもしれません。
しかし、案ずることなかれ!僕らの立場から見た、ロゴ作成依頼におけるアドバイスをマッキーに伝授しちゃいます!
CONTENTS
ロゴの制作ってどこに頼めばいいの?
ネットで調べてみるといろんな制作会社がでてきます。どこに依頼すれば良いのでしょう?
北住:やはり一番の悩みどころはそこになりますよね。ただ、ひとつ前提として覚えておいて欲しいことがあります。
「ロゴ制作の料金が高いから良い、安いから悪いというわけではない。」
マッキー:えっ!?そうなんですか、てっきり料金が高いところほど良いロゴを作ってくれるものだと思っていました...。
北住:そう思われる方もいらっしゃるんですが、料金が安いところに依頼したとしても「これだ!!」とドンピシャなロゴが出来上がることもありますよ。
マッキー:では、比較的料金が安いところに依頼しても、問題は無いのですか?
北住:ただ、気をつけないといけないこともあります。比較的料金が安いところは
- ロゴの修正をしてもらえない。
- こちらからの要望が通らない。
- 向こうが提示したロゴを受け入れるしかない。
といったケースもあります。
マッキー:なるほど。では、どういった理由で制作料金が高くなるのでしょうか?
北住:料金が高くなる理由は、ロゴ制作に取り掛かる前に「しっかりとした打ち合わせ」をするから。
ロゴの制作に入る前に、依頼者に入念なヒアリングを行います。例えば、依頼者が法人だった場合、
- その法人の特徴
- その法人のスローガン
- (商品のロゴなら)ターゲットはどこなのか
などを把握しなければいけません。その情報をもとに、依頼者にマッチしたロゴを作成する必要がありますからね。
マッキー:つまりは費用の多くのを占めるのが「入念な打ち合わせ」ということでしょうか?
北住:その通り!だから、明確に「こういったロゴが欲しい!」という想いがある場合は、ちゃんと打ち合わせをしてくれて、要望やロゴの修正も受けてくれるところに依頼したほうがいいですね。
制作会社を選ぶうえで、口コミを参考にするべき?
北住:口コミに関しては、自分と同条件の口コミなら参考にしても良いと思います。
マッキー:つまりは、全ての口コミを参考にする必要は無いということでしょうか?
北住:お、マッキーわかってきましたね!「口コミをしている人」と「これからロゴ制作を依頼する人」は事業規模や事業目標が異なっていることもしばしば。そのため、できる限り自分と近い条件の人の口コミを参考にするのがおすすめです。
口コミだけじゃわからない場合は、直接問い合わせてみるのも1つの手段。制作会社の人と実際に話してみて、自分がどのように感じたか、「担当者が自分の想いをしっかり聞いてくれたか」ということも重要です!
あとは、気になっている制作会社の制作物も見ておきましょう。その制作会社が、どのようなロゴを作っているのかイメージがつきやすくなりますからね!
マッキー:なるほど!「自分がどう感じたか」ということも大切な要因。なんだか、ちょっとずつわかってきた気がします!
気になるのはやっぱりお金のコト。
ぶっちゃけお金っていくらぐらい必要なの?
北住:事業で使用するロゴの場合は10−15万円ほど準備してもらったほうが良いかもしれません。
マッキー:おぉ...。正直、素人の僕からすると「高いなー」って思っちゃいます。10万円あったらたくさんのキャンプ道具が買えそう(笑)
北住:ロゴって"ロゴ単体"として使われることってあんまり無いですよね。ロゴをどんなものに使うのか、どのように展開していくのかということのヒアリング等があるため、どうしても費用がかさんでしまいます。
ロゴを封筒に入れるのか、名刺に入れるのか、社用車に使うのか、といったことでも必要なロゴが変わってくるのでロゴを作るための綿密な情報収集が必要になるのです。
マッキー:先ほども仰ってたようにそこに費用がかかってくるわけですか。
あ、でも逆に依頼者としては安心かもしれません!変な話、「高い金払ってんだから、要望をきいてくれよ!納得するもの作ってくれよ!」と言いやすいです(笑)
北住:確かにそうですね。依頼者の方は高い料金を支払うわけですから、思う存分に自分の意思を伝えなきゃ損です!自分が納得できるまでとことん打ち合わせをしましょう。
料金内で何パターンぐらい提示してくれるの?
北住:制作会社によって異なりますが、エコムクリエーションの場合は系統が異なるデザインを3〜4パターン提示します。
マッキー:系統が異なるものをそれだけ用意してくれるのは、依頼者としては嬉しい限りです。ただ、1つ気になることがあります。
正直、全てのデザインが気に入らなかったらどうすれば...?
北住:大丈夫です、安心してください。その場合は、もう一度打ち合わせからやり直します。その場合でも追加料金をいただくことはめったにありません。
マッキー:よかったー。でも、しっかりと打ち合わせをしていただいているのであれば、あまりこの心配はしなくて良さそうですね。
作ってもらったオリジナルロゴの取り扱いについて
ロゴはどの範囲まで使用していいの?例えば、そのロゴを使った商品を販売しても大丈夫?
北住:作り手側とお客さんとの契約の取り決めによりますが、基本的には大丈夫です。
ただ、注意しないといけないこともあるんです。それは、
使用権はお客さんにあるが、著作権は作り手側にあります。
マッキー:?...それはつまりどういうことなのでしょう?
北住:お客さんがロゴを無断で修正したり、二次加工したりするのはNGです。例えば、マッキーが魂を込めて書いたイラストが勝手に加工されて、販売までされちゃってたら嫌ですよね?
マッキー:考えてみると嫌ですね。自分が作ったものが違う形に加工されてしまうと、作り手の想いが無駄になってしまう気がします。
北住:契約内容によって使用範囲も異なってくるので、その辺りも作り手側としっかり取り決めをしておきましょう。後々トラブルのタネにもなりかねないので。
インタビューを終えて
マッキー:いろいろと疑問を解決できて良かったです!実際に作り手側の方からお話が聞けたのは、とても参考になりました!
北住:自分が納得できるロゴって愛着も湧きますからね。少しでもマッキーの力になれたのなら良かったです。
マッキー:ちなみに作り手側である北住さんから、依頼者であるお客さんに伝えたいことって何かありますか?
北住:そうですねー、作り手側の立場から伝えたいことは
お客さんには「二人三脚で作る」という意識を持って欲しいです。
「適当に良い感じのロゴ作っといてー」とか「こだわりがないからなんでもいいよ」などは、作り手の僕らからすると困ってしまいます。
あくまでも、依頼者の人に満足をしてもらえるものを一緒に作っていくということを大切にしているので。
マッキー:「二人三脚で作る」ですか。なんだか良い言葉ですね。これだけ寄り添ってもらえると、依頼者側としては安心してお願いできそうです。今回はこのインタビューを受けていただいてありがとうございました!
北住:こちらこそありがとうございました。気になることがあったらいつでも聞いてくださいね!
マッキー:本当ですか!?では、さっそくロゴの相談をさせてください・・・。
北住:いいですよ、早速打ち合わせをしましょうか(笑)