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『レオナルド・ダ・ヴィンチへの近道』

はじめまして。
エコムクリエーション イラスト担当の濱口です(^u^)/

芸術畑で育った私から、みなさまに絵を描くこと観ることの楽しさをお伝えできればと思います。

レオナルドの目

さて、世界で最も知られている絵画の一つ『モナ・リザ』は、言わずと知れたレオナルド・ダ・ヴィンチの作品です。

illustrated by Yuka Hamaguchi

タイトルにある「レオナルド・ダ・ヴィンチへの近道」と聞いて、絵筆を持ったことのない方はどう思うでしょうか。

「いや、無理でしょ。」
「興味ないし。」

そうですね。結論から言えば100%とは言わないまでも、無理でしょう。興味ないしと思ったあなた!そんなこと言わないで〜(涙)

いや真剣に、多くの画家が高みを目指し、未だ数名しか達していない所に近道などないのです…しかし!
絵を描くには時間と鍛錬が必要となりますが、レオナルドの目を持つことは簡単です!

どうすればいいのかと言うと、
対象物をよく「みる」ことです。

「みる」とは?

よくみるって…
と思われたそこのあなた!
物をちゃんとみられていると断言できますか?

筆者が美大を目指し画塾に通っている頃、スーパー絵の上手い先輩美大生が彫刻を前に苦戦する私に対し言った一言が「もっと良くみて!」でした。
何度も言われて私は「みろみろって、ちゃんとみてるよ!」と彫刻をガン見したものです。しかし、立体を習得している人たちが言う「みる」という言葉には、その場にいてみる以外の意味が隠されていました

彼が言った意味それは…

「みる」=みえていない所まで、みる。

スーパー先輩美大生が言った真意、それは

「みる」=みえていない所まで、みる。

と言うことでした。

みえていない所とは、裏側または隠れている物の接地面、触れて初めてわかる凹凸、光の反射、対象物を囲む空間です。
この空間認識が出来ることで、光と影の関係がわかり、遠近の理解もできるようになるため、絵画やイラストを描く時に平面の中に目の前の立体を表現できるようになるのです。

「空間をみる」とは?

空間をみるってどうゆうこと?と思われた方へ、「空間をみる」について、すこし実践方式でご説明を!

テーブルの上に置かれたステキな箱

テーブルの上にステキな箱が置いてあります。
(ちなみにこちらの箱は当社制作です☆)
では、この箱を取り囲む空間をみていきましょう。

まず箱のにご注目。

光と影の関係

影は箱の①②③の3方向に確認できます。
次に影の濃さをみます。少し分かりづらいですが、①<②<③の順で影色が濃くなっています。

影ができた理由

では、この影ができた理由をみていきます。
写真左に1m30㎝離れた場所にガラス窓(出窓)があります。
この窓からの光が1番強いため③の影が一番濃くできたのです。

2番目に濃い影は②ですが、1m60cmほど上から蛍光灯が箱を照らしています。弊社の蛍光灯は自然光よりは弱いため距離と比例して影ができました。

③の影を作ったのは、4m離れたバルコニーへと続く大きな窓からの自然光です。カーテンは開けてあります。外からの同じ光量でもこれだけ離れた場所からの光は弱くなり影も薄くなったのです。

このように、周りの状況を観察することで、空間を「みる」ことができます。今回例に挙げたのは影でしたが、箱を描く場合はその硬さや構造、重さを知る事でより深く箱自体をみることができるようになります。

まとめ。

要約すると「みる」とは、「知る」ことなのです。

『レオナルド・ダ・ヴィンチへの近道』とは、対象を目でみるだけでなく、触れて硬さや柔らかさを知り、時には解体してみたり、食べたりと体験・体感することで得られる知識を増やしていくことです。

『モナ・リザ』のふわふわとした手の表現はレオナルドが「みる」ことを続け、たゆまぬ好奇心をもち、知る事を続けた極上の結果といえます。

好奇心を持ち、体験・体感することを続けるあなたには、モナ・リザの微笑みをこれまでと違った視点から観ることが出来るはずです。