こんにちは。エンジニアの山岡です。
前編では、CMSとWordPressについて説明してきました。そしてなんと600を超えるCMSが存在することが分かりました。
後編では、更新できるホームページを作るためにシステム選びで大切なことを簡単な3つのポイントで追いながら、WordPressを使う理由(ワケ)を解説していきます。
CONTENTS
更新できるホームページを作るためにシステム選びで大切なこと
ポイント①「ホームページの目的を明確にする」
あなたのホームページでは、訪問者に何をして欲しいですか? 目的は何でしょうか?
弊社がよくご依頼いただくコーポレートサイトや施設・店舗サイト、通販サイトの場合は
- 電話でお問い合わせしてもらう
- メールフォームからお問い合わせしてもらう
- ネットから商品を購入してもらう
- 施設のネット予約をしてもらう
- 店舗へ来店してもらう
などが「ホームページの目的」です。
こうして明確になった「目的」を達成するためにどんなシステムがピッタリか、選んでいきます。
実はCMSにも得意分野があるんです。WordPressならブログやメディアからコーポレートサイトまで幅広く、EC-CUBEなら通販サイト、baserCMSならコーポレートサイト、といった具合です。
ポイント②「更新する内容を決める」
更新する内容はホームページによって十人十色。よくあるのは「お知らせ」ですが、その他にも
- お知らせ・ニュース
- プレスリリース
- 年次レポート
- イベント予定
- 活動実績
- 施工事例
- 制作実績
- お客様の声・レビュー
- スタッフブログ
など様々です。もしも更新する内容が「お知らせ」だけなら、要注意! 危うく選んでしまいそうなWordPressはオーバースペックかもしれませんよ!?
逆に「スタッフブログ」と「お知らせ」と「施工事例」を載せる工務店のコーポレートサイトの場合、WordPressは相性抜群です! WordPressは本来ブログツールですので、記事をはじめ様々なコンテンツを投稿するブログやメディアの様なホームページに適しています。
ポイント③「維持費が予算とマッチしているか」
もし仮に保守管理を私達のような制作会社に依頼すると、ホームページには月々の保守費用が発生します。またクラウド型のSaaS(Software as a Service)を使う場合でも、同じように月々の維持費用が発生します。システムに応じて費用が異なりますので、あらかじめ予算感を持って検討することが大切です。どんなに更新しやすくても維持できなければ本末転倒です。
私が5年前にカモシカ商店という通販サイトを立ち上げたときのことです。高機能なMAKESHOPというクラウド型のSaaSを使うことにしたのですが、初年度、年間たった36万円の売上に対して年間10万円以上の維持費がかかってしまいました。
とにかく維持費が予算とマッチしなかったため、システムの利用を継続できなくなったのです。
1年後にはレンタルサーバーを借りてEC-CUBEで作り直すことにしました。その結果、維持費は年間26,000円になりました。それから約4年、今でもEC-CUBEを使い続けています。運営を継続した成果からリピーターも増え、売上は数倍になりました。
普通は前述のようなサイトリニューアルをすると、カットしたコスト以上の初期費用がかかるのであまり現実的ではないのですが、社内制作・社内管理という条件だったのでこういった選択になりました。またEC-CUBEが持つカスタマイズの柔軟性も後押ししました。
WordPressを使う理由(ワケ)
どんな要望にも対応できる柔軟性
WordPressではなんと54,000個を超えるプラグイン(WordPress上で使えるアプリのようなもの)が利用可能です! プラグインだけで必要な機能を実現できてしまうことも少なくありません。
お問い合わせフォームや多言語対応などは、プラグインを使えば簡単に実現できてしまいます。
必要な機能がプラグインに無い! そんなときはエコクリの場合、サクッと作ってしまいます。
デザインだって、テーマファイル(WordPressではデザインテンプレートのことをテーマファイルと言います)をインストールすればすぐにスタイリッシュなホームページが作れます。テーマファイルをカスタマイズすることも出来ますよ。
「更新できる」と「更新しやすい」は違う
CMSはホームページを「更新できる」システムです。しかし、「更新しやすい」システムとは限りません。
例えば、WordPressを管理者権限で使うと、ログインして管理画面を開いた瞬間に迷宮入りして爆死します。入力する画面まで辿り着くまで一苦労です。更新するために使わない機能が多すぎるからです。「更新できる」けど「更新しやすい」かと問われるとNO!
そこで編集者権限で管理画面をカスタムして、必要な機能だけしか表示されないようにすることで「更新しやすい」システムに変身させます。
CMSを使う側のITリテラシーによって、要求される「更新しやすい」は変化します。誰でも更新できるようにするためには、ブログを書けるぐらいのスキルで更新できることが好ましいと思います。ログインして、文字を打って、写真をアップロードする程度のスキルですね。
その点、WordPressならスマホから更新できるので、パソコンが苦手な人でもハードルは低いと思います。
実はこの記事もスマホで書いているんですよ!( ̄ー ̄) ドヤッ! 予測変換、超便利!
さらにカスタム次第で、申し込みフォーム付きのイベント予定一覧だって、スマホから楽々更新できてしまいます。しかもブラウザから作業できてアプリ要らずです。
参考事例:三重県民の森 イベント予定
セキュリティと安全性
- ハッキングされてホームページが改ざんされた……
- 個人情報が流出した……
「えーー、大げさな。大企業の話でしょ?」なーんて、人ごとだと思いますよね。
ホームページを攻撃されて、悪意あるプログラム(ウイルスみたいなもの)によって改ざんされそうになる、なんてことはインターネットでは日常茶飯事です。改ざんされないのは、対策して防いでいるからです。
WordPressにはセキュリティ対策のためのプラグインも公開されています。エコクリでは、プラグインを含む複数の仕組みを組み合わせてホームページを安全に保っています。さらに毎日バックアップを外部サーバーに保存しているので、天変地異でサーバーに隕石が衝突してもお客様からお預かりしている大切なデータを元どおり復元できます。(最悪の場合でも24時間前のデータです)
きちんと使うだけで堅牢な上に、安価にセキュリティ対策を施すことができるのは、WordPressが選ばれる理由のひとつです。
だからWordPressを選ぶ
かなりWordPressヨイショしてきましたものの、決してWordPressが万能と言うわけではありません。圧倒的な人気を誇る一方で、沢山使われているから攻撃されやすい、高機能ゆえに動作が重い(表示が遅い)、といったデメリットもあります。
しかし、どんなシステムにもメリットとデメリットは存在するもの。デメリットを理解して対策した上で、出す結論としてWordPressを選びます。
最後に
注意しなければならないのは、WordPressは汎用的で選ばれやすいだけであって、万能ではないと言うこと。それでもTOP+数ページの様な小規模なホームページ以外は、だいたいWordPressに落ち着くんですけども。
エコクリでは、小規模なホームページで尚且つ更新頻度が少ない(1ヶ月あたり1〜2回)場合はシステムなしをご提案することがあります。その方が動作が軽いですし保守管理のコストを考えるとお得だからです。
また更新頻度は高いけど更新内容が「お知らせ」だけの場合、自社開発のCMS(いわゆる更新システム)をおすすめすることが多いです。
通販サイトの場合、EC-CUBEとカラーミーショップとSTORES.JPの中から、規模やショップオーナーのご要望に応じて最適なシステムをおすすめします。
そして、上記3パターン以外はWordPressです。繰り返しますが、小規模なホームページ以外はだいたいWordPressに落ち着きます。
CMS戦国時代を勝ち抜いた将軍WordPress殿に付いて行き奉り候!!
皆様も多すぎる選択肢に惑わされませんように。参考になれば幸いです。
さあ勝ち馬に乗るでござる!